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今日は好日Vol.2

2024年1月5日gallery,ようこそ,自作俳句絵画 無意識

2023年 2月15日 切腹

昨晩週刊クライテリオンの動画配信を見たそこで取り上げられていたのが、元ロシア大統領が先月の1月14日に行われた日米首脳会議の共同声明に対し我が国の首相へ向けたつぶやきだった。この番組において藤井聡氏はこの言葉に理解を示されながらも共同声明における首相の発言内容に憤慨されていた。この動画を見るまで先月のことでもあり正直私はあまり気にも留めていなかった。 それにしても外国人から議会で腹を切れという、これほどどぎつい言葉を浴びせられた首相も私の記憶にはない。これについて政府が抗議したのかどうか、きっとぐうの音も出なかったというのが番組での評価だ。ところで、私はこのことを切っ掛けにもっと不吉な思いが頭をよぎっていた。 問題となる共同声明は政府がお買い物を無事終えたことの周知でもある。そこで、ロシアの核使用について仲良く釘を刺したかっこうなのだ。 私はあの抗議の激しさから察すると、メドベージェフ氏はこの会議の内容を察知したための強い憤りを示したのではないだろうか、お買い物といえば当然あのトマホークミサイルの購入についての話し合に違いないが。そもそも私はこの配備について非常な懸念を持っている。それはトマホークの運用を考えてみると、どうしても緊急にそろえなければならない装備とは思えないからだ。 政府の説明では相手国が日本に向けてミサイルを発射する体制に入った段階で先制攻撃を仕掛けるというものだが、相手国のミサイルが日本に向けられているという情報をどのように知ることが出来るのだろうか、戦闘機のような動く標的であればレダー照射によるロックオンで確実にとらえることが出来る。ところが相手は大陸のどこかに格納されているミサイルで、外から見ただけではミサイルはどちらに向かうか分かったものではない。 相手国がミサイルを発射する前にどちらに向かうか声掛けしてくれれば別だが、現実的にミサイルがどちらに向かっているのか把握できるようになるには、発射基地から発射されたミサイルが落下体制に入ってからの話だ。発射台から飛び出しただけではミサイルがどこに向かうかなど分かるはずがない。 そのようなことを言うと攻撃対象はミサイルばかりではないレーダーサイトや空軍施設も対象になるなど、いよいよ際限のない言い訳になるだろうが、目標を変えて軍事施設にしてみても納得できる説明にはならないだろう。というのも軍事施設を一時的に破壊したとしても、そのまま放置していれば施設は即座に修復されてしまう、歩兵が目標を占拠しない限りは戦況に与えうる効果は全くと言っていいほど見込めないのだ。 だとすれば、この買い物の軍事的価値があると考えるためにはトマホークに核弾頭を載せることが考えられる。もしこんなことを隠して日米首脳会議の共同声明がだされ、そのことをロシアの国家安全保障会議の副議長であるメドベージェフ氏が知っていたとすれば、核使用を容認できないとする日米共同声明に対し激高するのもうかがえる。このことについては先日発表された防衛省が今なぜトマホークの一括購入を希望するのかという不思議な行動からも読み取れる。日本には配備を急ぐ必要があるとすればの話だ。 さらにこのことは先月の報道で厚木基地への中距離ミサイルの配備にも関連がありそうだ。なぜならな中距離ミサイルというのはINFの中距離核戦力全廃条約というアメリカとソビエト間で結ばれた条約によって、アメリカは海外配備も含めて中距離核兵器の配備は制限されている。では、日本がアメリカの意を汲んで勝手に中距離核兵器の配備を進めたというシナリオになればどうだろうか、この場合アメリカは先の条約を破ることなく効果的に中距離核を配備できる。 日本には非核3原則があるではないかと思われるかもしれないが、それは日米安保での話で、お互い安全保障に必要だとなれば何の躊躇があろうか、どうせ自国の憲法も守れない国なのである。少々陰謀論めいた妄想ではあるが、そうでなければなぜそれほど急いで効果の薄いミサイルの配備をするのか理解が出来ない。 ちなみにミサイルの運用に目を移してみるとこちらも大問題である。今までも自衛隊は多様なミサイルを配備してきたが、いずれもそれは迎撃用のミサイルである。ところが今回のトマホークは先制攻撃を想定した装備だとなれば、運用部隊の編成から指揮伝達系統まで改めてすべてを見直す必要が出てくる。宇宙部隊の増設も合わせれば知的人材の確保も相当必要になるはずで、その訓練もとなれば、現在の自衛隊には時間も人的負担も相当な整備が必要になる、こんなことまで目の前に迫る危機を前にして進めなければならないのだろうかということなのである。ところが現状ではその1丁目1番地となる憲法改正ですら全く進んでいない、法的正当背もなしの状態である。このことから言えるのはこの国では法を重んじるという精神すら危ういのではないかということだ、これから日本国が法治国家として出直すためには現実に即した憲法を日本国民の意志で作り直す必要がある、そのうえで世界の法秩序と整合性のとれた国防を考えるべきだ。 そうでなければ日本は国家としてのプライドを完全に失うことになる、それが証拠に現在の日本は付き添い人と言われている。