今日は好日Vol.2
2022年 11月11日 紫式部と小紫
散歩の途中、紫色の小さな実が成っているのを見つけて、思わずシャッターを押した。相変わらず何の実が成っているのかは分からない。散歩が終わったら、ゆっくりネットで調べようと思っていたのだが、ネット検索ですぐに目に飛び込んできたのが、小紫という実だ。 ところで紫とつけば何やら雅なお方のように思えるのだが、やはりやんごとなきお方のようだ。なんと大化の改新で小紫(しょうし)は6番目の位にあたるそうだ。 つまり大化の改新の時には、すでに官位に用いられるほどの有名な木実だったということなのだが、私としてはこれまで日本人と言いながらも今の今まで日本の文化とは、これほどまで疎遠であったのかと恥じ入るばかりなのだ。 ところがネットの画像を見ているとさらに、よく似た木の実の画像が出てきた、そこには紫式部と書いてある。私としては、いよいよ恐れ入るほどの木の実だったのだ。では私はどちらの木の実を写真に収めたのだろうか、いろいろ親切に見分け方の情報までネットには共有されていた。それによると紫式部と小紫の違いは3点ほどあるそうだ。
1,木の高さ、紫式部は小紫に比べ少し高いところに実をつけるそうだ、大体2,3mの高さというので、写真の 木の実は少し見上げる高さに実が成っていた。
2,紫式部の実は小紫に比べ、まばらに実をつける。写真でも解る通り実はまばらについている。
3,最後の違いは紫式部の葉の輪郭はのこぎり状になっている、対する小紫は、歯の先端部分だけギザギザになっているそうなのだ。
ということで、この実は紫式部の実だという結論に至った。お恥ずかしい話だが無知というのは、この年になっても世の中ますます新鮮に見えるのだから、無知を恥じ入るばかりではつまらない。私にとって無知は人生の美味しいところを残しておいたようなものだと強がってみることにした。 さて、これまで冬といえば寂しいばかりの世界だと、私は決めつけていたようだ。冬にあってもいよいよ色鮮やかな世界が存在しているのだ。そこで一句
「冬に入り 色鮮やかに 輝けり」