令和 あくび指南
2024年 6月30日 製品と規制
どちらが先かといえばもちろん製品だろう、とは言え世の中には規制が出来たために生まれた製品というのも多くある。例えばHONDAのCVCCエンジンなどは、規制のおかげで生まれた製品と言ってもいいかもしれない。しかもあのおかげで日本車が自動車の世界市場を席巻するというエポックメイキングなエンジンだった。とはいえこの規制も環境に配慮することから生まれた規制なので、この場合CVCCは世界への貢献と市場の拡大という日本車にとっては二兎を得たということなのだろう。
そしてこの日本車に対するイメージはHONDA社ばかりではなく日本全体の製品イメージに繋がった。ところで先日規制について不思議な記事を目にした日本企業が日本の規制に従わないので、その企業の輸出製品を規制するというものだ。私がこの記事に違和感を持ったのは、本来そのような規制は輸入国の規制によって、輸入国が自国の国益に鑑みて決めるものではないのだろうか。というのは例えば極端な話、その国がモータリゼーションを普及させたいがために安全度外視で安い製品を求めるということも考えられるからだ。つまりそれぞれの国には、それぞれの国家としての政策があり、他国がその政策を犯すことは、他国の主権を犯すことになりかねない。このことは悪くすればこのように取られかねないという大変微妙なことなのだ。そう思うとこの記事はせっかく民間企業が血のにじむような努力によって得たマーケットに傷をつける行為のようにも思える。これでは、どちらの国の国益を優先させているのかと考え込んでしまう。