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令和 あくび指南

2024年11月20日gallery,ようこそ

2024年 7月8日 何をいまさら

さて昨日は都議会選挙で現職が続投という形になった。選挙中は様々な公約が発表されていたが疑問に思う所も多い、中でも気になるところは財政健全化というキーワードだ。一般的にこの言葉は収支のバランスを取るという意味に使われる。これを行政に当てはめれば税収と予算はトントンになるのがこの考え方の基本になる。具体的に言えば少子化対策にお金を使えば、その分の負担は税収で賄うということだ。そのためこれまでの財政の健全化といえば、足が出る分は人件費削減に向かうのがこれまでの行政だったように思う。

このような解釈は、なにも地方だけに留まらず国政においても、もちろん積極的に行われてきた。なんでもこのような考えが普及したおかげで公務員の数はめでたく1/3にまで減らすことが出来たそうだが、これで国政や地方行政が健全化することが出来たという話は噂にすらならない。しかもこのような考えは20年以上にわたり愚直に官民合わせて取り組まれ、今や日本経済のセオリーともなっている。注目すべきキーワードはこればかりではない、生産性の向上という言葉も現在の社会を反映している。これを推し進めることで企業の経営体質は改善され競争力の強い企業が出来上がるのだという。ところでこのような考えが導入される以前の日本企業は発想がまるで違っていた。そこで言われていたことは、日本の企業は人材こそ会社の宝でこれを護ることがトップの責任だとされていたからだ。ところが現在の会社が一番に守るべき存在は株主の利益と考えられるようになってしまった。

これにより起こったのが、社員の生活や顧客の気持ちにも寄り添えない企業のトップが誕生するきっかけになった。このような環境においてどうして国を護ろうなどという気概が日本社会に生まれて来るだろう。

このような状況で現代ビジネスの記事によると、現在郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟がゆうちょ、かんぽの株式完全売却撤回を訴えている。何をいまさらと言われるかもしれないが、このことは地方の生活インフラをどのように捉えるのかという深刻な問題でもある。というのも郵便事業が独立採算で維持できたのは、これら金融事業との一体経営により維持することがようやく可能だった。ところが、これらを分割してしまったことが、そもそも郵便サービスの低下にもつながっているのだ。郵政解散が起こって来年ではや20年が経つ、あの時この結果を予想していた人達が、この現状を見ればじくじたる思いになるに違いない。要するにこのような結果を招いたのは、国として人としてどうあるべきかを考えるよりも、目先の利益にしか興味を示せないトップを生み出してしまった結果に他ならない。などとぼやいても今日は2年前銃弾に倒れた安倍晋三氏の命日になる、トップという肩の荷を下ろしていたにもかかわらずこのような悲劇に会われたことは、その影響力の大きさを表していたのかもしれない、やはり出る杭は撃たれるということなのか。安らかにお眠り下さいと手を合わせたいところだが、それは無理と返されそうだ。

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Posted by makotoazuma