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令和 あくび指南

2025年1月29日gallery,ようこそ

2025年 1月23日 ディールの前に

あとは物騒な選択しかない。ではこのディールとはいわゆる取引というもので、現代日本人にはあまり宜しいイメージがない。というのも取引という言葉は、ビジネスにおいては認められても司法や政治の世界では眉を顰める方が多い。何故かといえば日本には信義に厚いという言葉があるように司法や政治には大義が重んじられてきたからなのか。

だからと言って日本人はもともと外交音痴だったのか、と言えばそんなことはないだろう。というのも国同士の外交とはほとんど無縁の環境で育ったはずの商人高田屋嘉平は、1811年に起こったロシアとの外交問題ゴローニン事件の解決を果たしたという。この事件の終息には16年の時間を要したものの、ペリー来航の30年も前に徳川幕府はロシアとの粘り強い交渉の末に、極めて困難な外交問題を平和的に解決することが出来たという。このようなことを知ると日本の歴史には、このような偉人が数多く登場する、そしてそのような偉人を育む土壌がこの時代の日本にはあったのだろう。

さて今日のテーマはこれに引き替え今の日本はというボヤキになる。というのもつい最近まで文化的交流が頻繁にあったロシアと、今では核兵器の標的にされる関係になってしまい、とても文化的交流どころではない。これについては現在の日本人がロシア人に危害を加えたわけでもなく、理由はウクライナ戦争で日本がロシアへの経済制裁を一方的に行い、武器支援や資金援助を続けているからに他ならない。確かにマスメディアの報道では、2022年2月24日にロシア軍がいきなりウクライナ領に進軍したように伝えられるが、もう遠い記憶になるが、それ以前にウクライナとNATO軍は国境周辺で合同演習を行っていたという経緯があった。

歴史にもしもは無いと言うが、この時日本がもう少し冷静な態度を示すことが出来ていれば、現在の日本が苦しんでいるエネルギー高騰にはなっていなかったように思える。残念なことに歴史は、ウクライナ戦争が始まる前年の2021年10月に岸田内閣誕生し、首相は何故か、軍事同盟NATOの中枢を訪ねている、それに合わせたように防衛費2%という防衛大綱(防衛力整備計画)を立ち上げている。この首相も外務大臣経験者でありロシアウクライナ関係について認識がないはずがない。そして侵攻が始まると躊躇なく日本は西側に倣いロシアへの経済制裁を発動してしまった。その後も何度も停戦の兆しはあったものの、この総理大臣は外交上の関係改善に全く取り組もうとしなかった。この方針が現在の政府にそのまま引き継がれ、その結果、日本国民である能登半島の被災者支援よりもはるかに手厚い経済支援が未だに行われているのである。要するに今の政府は日本国民が核兵器の脅威にさらされていても、その脅威には何ら関心が向いていない。

恐ろしいのはこればかりではない。そのような事態になって日米安保上、最も頼りにしなければならない米国の大統領と信頼関係が全く図れていないことだ。以前議連で行った台湾有事のシュミレーションを視たが、反撃能力の行使もアメリカのバックアップありきの話で、それどころか現在の政府は平時での意志相通すら容易ではないようだ。何を言いたいのかといえば、今の日本は安全保障の前提がすでに破綻しているのである。

因みに現在の状況に対し様々な雑誌がこの改善策を載せている、私はこれに対し一時は記事にしようとしたが、内容があまりにもずれているので嫌気がさし諦めてしまった。その記事に対して私の意見で申し訳ないが「アメリカを馬鹿にするな」という思いしかない。要するにこれからのアメリカと本気で意思疎通を図っていくためには日本の首相が、少なくとも最優先で自国民の平和を考え、国民生活を豊かにしようという慈愛の心を持たなければトランプ大統領と価値観を共有できる立場にはなりえないだろう。そのことは就任前から公約を実行するために着々と準備を進めてきた政治家と、地位を得てから考え込む政治家との違いなのである。ディールの前にまずは魂を磨く必要があるのではないだろうか。

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Posted by makotoazuma