新日本を護るために
2024年 10月26日 財政健全化には経済成長しかない件
このブログでも何度も取り上げてきた話題だが、近頃はますますこれ以外選択の余地は無くなっている。というのも昨年まではUSドルに寄り添っていれば、日本のことなどさほど問題にしなくても円の価値が消え去ることはないと思ってきた。その根拠はペトロドラーと言われるドル失くして石油を手に入れることは出来ないという事実があったからだ。ところが昨年からその根拠が全く覆ってしまった。
いま話題のブリックスはこのようなエネルギー資源の決済を自国通貨建てで行っている。つまり現在最も流通量の多い元が幅を利かせている状況にある。ではこのような状況に至らしめた原因は何かといえば、これらの国に対しアメリカが経済制裁を強行し、あろうことか自らドルの流通に歯止めをかけたためだ。
このような状況で日本の借金によって財政が苦しいというのはかなりの違和感がある。というのも現在日本の通貨の価値は何によって担保されているかといえば、それは日本円が必要だという需要でしかない。具体的に円を使わなければ、どうしても手に入らないものが世の中に存在すれば、円の需要は無くならないのである。そのため絶対に必要なのが日本人による円の需要で、ようするに日本人が円を手にすれば円を他国の通貨で持とうという人は極めて少ないからだ。そのためにどうしても必要と考えるのが、日本における産業のサプライチェーンの確立とその安全性の確保なのだ。このことは財政の健全化よりも遥かに優先度が高く、この流れが整えば今問題の少子化は必ず改善の道が開けるだろうというのが私の考えだ。
その意味で現在の経済政策に財政健全化を先走ることは、円の需要を縮小させ引いてはその価値を弱める危険な政策としか言えない。要するに他国の需要がどうあれ、日本国内で日本オリジナルの価値を創造できなければ、日本円による対外決済はさらに厳しい環境にならざるを得ない。今日本の未来を明るい方向に導ける政党があるとすれば、国民全体にお金が行き渡る環境を整え、国民の購買意欲を活性化させることを公約にする政党だろう。このためには消費税から法人税へと税収を回帰させること、内需拡大のための産業基盤を盤石にするための企業投資を活性化することだろう、間違っても海外投資を優先させ利益をこれ以上海外に流出させてはいけない。