2024年11月9日gallery,ようこそ日本を護るために
2024年 9月18日 カルトと裏金
自民党総裁選も佳境に入ると、いつの間にか疑惑めいたネガティブキャンペーンが始まる。というのもこれによる結果の事を考えればどの陣営も命がけの戦いになって不思議ではない。
さっそくこれまで自民党が世間に叩かれてきた、パーティー券資金集めによる帳簿の不記載問題、また安倍晋三元首相暗殺事件で浮かんだ統一教会との繋がりなど、自民党には黒い噂が絶えない。早速、待ってましたとばかり、総裁候補の推薦人とこれらの関係がとても見やすく一表になり巷に流れている。私はこれらの繋がりについて反論するものではないが、なぜこのタイミングでこのようなものが出回るのか、きっと背後には立派なプロディーサーがいるのだろうと感心してしまう。
では裏金問題とは何か、このブログでも何度も取り上げてきたテーマなのだが、私はこの取り上げられ方にとても違和感を感じている。というのもこの問題では、不利益を被ることになった被害者は存在しないのだ。むしろこれを事件化しこれにより、国の命運を左右する重要案件がろくに審議もされず国会を通過してしまったことに私は大変心を痛めている。それでは今回の裏金事件について起こったことを振り返ると、これを脱税に結びつける手腕はさすがと言わざるを得ない。因みに政治献金には、その使途について規制するものはない。ただしその金を再配分するにあたっては受取人を明記することが決められているだけで、むしろこの法律が何の歯止めになるのかよくわからないほどだ。しかもこのような資金集めは党派会派によらず、これまで盛んにおこなわれていたのだが、不思議なことにこの指摘を受けた議員は明らかに特定の派閥に集中しているのである。
さらに今回は大々的に取り上げられているカルト教団と自民党との繋がりが問題になっている。そもそもこの教団が問題にされたのは1980年代で霊感商法という強引な資金集めにより様々なトラブルを起こしていたという記憶がわたしにもある。あれから40年も経つがいまだにこの教団が存続していたことに驚くばかりだ。しかも自民党議員との繋がりをさらに強固なものにしていたとは宗教の力にはすさまじいものがあると感心してしまう。今更ながらこのような組織票が自民党を支えていたのだと思うと、政策にまじめに取り組むことよりは組織に阿る方が、ずっと効率がいいのではないだろうか。
それにしてもこの教団が矢面に立たされたのは、2年前に安倍晋三元首相を銃撃した犯人がこの教団に恨みを抱いて犯行に及んだということになっているので、この総裁選で再びこの教団にスポットが当てられたことになる。とはいえ2年前のこの事件に対しての裁判はいまだに開かれてはいないままだ。つまり、犯人が言ったとされる教団との関りも噂話と言われても仕方がない。ところが、すでに世間ではこれが周知の事実のように独り歩きをして、この宗教団体は社会に反する団体のように扱われている。
因みにウェキペディアによるとこの団体は元々宗教団体だったというよりは、1968年に韓国の女性大統領パククネ大統領の父パク・チョンヒ大統領の時代にKCIAによって設立された国際勝共連合という団体が母体になる。偶然にも、パク・チョンヒ大統領は日本統治時代に高木正雄という名前を持ち大日本帝国陸軍の士官として活躍していた。この事実を見ても日本の植民地支配は苛烈だったというデマに怒りを覚えるのだが、話を戻すとこのようにこの団体は宗教団体というよりは、もともと反共産主義の政治団体という色合いが強いのだ。つまり共産主義者にとってこの団体は、はあまり望ましい団体とは言えないだろう。
ではこの団体はどれ程の野望を持った団体なのかといえば以下のようになる。(国際勝共連合公式HP)
国際勝共連合 運動方針
①憲法改正を実現しよう
②防衛力強化、スパイ防止法制定などを通して、我が国の安全保障体制を確立する
③日本版台湾関係法を制定し、沖縄・尖閣諸島を守ろう
④国が主催する建国記念の日、主権回復の日の行事を希求する④国が主催する建国記念の日、主権回復の日の行事を希求する
⑤同性婚合法化、行き過ぎた「 LGBT 」人権運動に歯止めをかけ、正しい結婚観・家族観を追求する
私は信者でもなければ、彼らに関わりたいとすら思わないが、言いたいことは私と似ていてこの記事を書きながら苦笑しているしだいだ。これでは彼らの意向が政治に持ち込まれているかどうかよりもその違いを見出す方が難しい。
確かに一宗教団体が政治に影響力を持つことは絶対に避けなければならないが、向かうところが同じであればこれを避ける必要はあるだろうかという思いになる。