続 盾つく虫も好き好き
2026年 5月15日 サイン

特定の人だけに伝えたいメッセージがサインという暗号を使って送られることがある。そこまで厳密ではなくても言いたくても言えないメッセージが世の中に存在することは間違いないだろう。とはいえこのサイン見逃すと後からとんでもないしっぺ返しを食う事になる。現在世界中の関心を集める米中首の会議だが、日本は蚊帳の外のように伝えるメディアもあるが、このような間違った印象が伝えられない様にわざわざ事前にトランプ大統領は訪日を済ませ、ワシントンに日本の首相を迎えて日本に友好のサインを示してくれた。
そしてこの会談の前日も、日本にはわざわざベッセント財務長官が訪日し総理をはじめ各大臣と会談を持ったという。会談の様子については終始穏やかに行われたそうだが、この訪問は米中会談を前に日米の齟齬がないようにと言う念押しなのかもしれない。ところでこの情報を伝えるマスコミの報道で気になったのが為替についてのコメントだ。というのも片山財務大臣のコメントでは日米の協力関係は良好で要望のようなものは無かったっという、ところがNRIコーポレートサイトの記事によると「ベッセント氏は会談で、健全な金融政策の策定とコミュニケーションがインフレ期待の安定維持と為替レートの過度な変動を防ぐ上で重要な役割を果たすことを強調した」「アベノミクス導入から12年が経過し、状況が大きく変化する中で、健全な金融政策の策定とコミュニケーションが、インフレ期待の安定維持と為替レートの過度な変動防止に重要な役割を果たす」と述べた、としている。ここでおやおやと思うのは為替安定のため日本に、景気を冷やす利上げを促すという解釈で、トランプ政権はこれまでFRBに対し再三利下げを要求していて、これにより任期中のパウエル議長にたいし解任迄要求していたのだ。実際、明日のFOMCではウォーシュ議長の誕生となり、このウォーシュ次期議長は生産性向上により利下げは可能だと述べている。つまり、ベッセント財務長官が記事にあったように日本の利上げを期待するというのは筋が通らないのである。
要するに為替の安定は両国の経済にとって最も重要な懸案になる。そのためには両国の経済発展が不可欠であり、これによる強固なサプライチェーン構築が何より重要だという趣旨に思えるのだ。これを裏付けるようにAIに関する日本への投資が伝えられている。
と云う事は、両国の経済を発展させていくためには、両国における製造業の発展こそ欠かせないのである。そのためにも鉱物資源の安定供給は欠かせないという流れが見えてくる。
因みに昨日の朝日新聞の記事に大阪メトロは万博で使用したEVバス190台の継続使用を諦め67億円を損金として計上したという記事があった。この話題は函館市民にとってはかなりショッキングな話題で、同じ電気で動く函館の路面電車は最も古い物で大正7年(1918年)だという。確かにこれまで何度も改修を重ねてのことだと思うが、それにしても工業技術に対する根本的な考え方があまりにも違い過ぎるのである。とはいえ一番の問題はこのようなトラブルについて、マスコミがほとんど取り上げてこなかった事実である。いったいこのようなトラブルは製造元の設計や管理の話なのか、或いはEV事態が抱える根本的な問題なのか、これほど悲惨な状況になる前に、もっと早くこのことに気付くことが出来れば、ホンダのような大企業が赤字決算に至ることはなかったと思うのである。とはいえこの問題が更に闇深いのはEV車には減税や補助金など政府からも相当な額の補助金が出ているはずだ。と言う事は政府はEV車の普及について関知していなかったでは済まされないことになる。
つまり、車両の安全性についての観点と、エコロジーという観点の2つの観点からこの問題は追及しなければならないはずだ。こんな6ケ月で減価償却しなければならない車両のどこがエコロジーなのかと言う事になるからだ。さてこの問題は日本国内だけの問題では済まない。つまりこのような赤字を抱える企業はホンダばかりではなかったはずだ。もしこのような事態がEV車が抱える構造的な問題だったとすれば、これは国際経済がひっくり返るほどのインパクトになるだろう。というのも現在の物流を支えているのはやはり自動車によるところが大きい、のでこれを止めることはできない。では元のエンジン車に戻せばいいのかといえば、そう簡単ではないからだ。というのも、自動車のパーツといえば多岐に渡り、すべてのサプライチェーンで一定の品質を維持することは容易ではないからだ。フランスでもあのタイヤメーカーが自国での製造を縮小しているように、いちど失った技術を取り戻すのは容易ではないからだ。
そのため巷ではレシプロエンジンが金のような扱いを受けている。というのも30年前の使い古したランクルが、発売当時以上の価格で取引されているのだ。こうなるとEV車のユーザーも、次に選ぶのは資産価値の減らないエンジン車とならないだろうか。
このサイン受け取るか受け取らないかは、今に生きる我々次第だ。