今日は好日Vol.2
2023年 1月30日 もういくつ寝るとG7
昔は先進国首脳会議と言われていたが、1999年に現在の主要国首脳会議という名称になったそうだ。とにかく先進国とか主要国などという表現を聞くと日本人は誇らしく思うものだ。ではなぜこのような会議が始まったのかというと、ウェキペディアによれば、最初は1973年にホワイトハウスの地下図書館でIMFと世界銀行の年次総会として始まったそうだ。当時の参加メンバーはアメリカ、西ドイツ、フランス、イギリスの財務大臣が参加する金融に特化した会議だったらしい。 そしてこの会議に日本が参加するようになったのは1975年のフランスにおける会議からだ。この時から、先の4か国と日本を加えG5と呼ばれるようになった。ところでこのような扱いは国連における日本の扱いと比べれば格段の差を感じるのだが、とはいえそれぞれの会議の趣旨を考えてみれば当然の処遇ともいえる。なぜなら、この会議において日本の円はそれだけ世界に及ぼす影響力が認められており、一方そもそも軍事同盟である国連での日本の立場は軍隊すら保有していない国ということになる。これでは国連においての発言権など持てるはずもないのである。むしろ現状で国連に発言権を求めるのは、子供が国連で無責任な発言をするのと変わらない。 ちなみに2003年に、ソビエト連邦崩壊により誕生したロシアがこの会議に加わりG8になったのだが、2014年に起きたクリミア問題でロシアはこの会議から外されてしまった。ではなぜ経済的に最も落ち込んでいた当時のロシアがこの会議に参加できたのか、恐らくはロシアの巨大な軍事力による脅威を西側経済の仲間として取り込むことによって、その脅威を緩和させたい思いがあったのではないだろうか、しかしながら現在その試みは失敗に終わっているようだ。 では、その後の状況はといえば、まさに今その脅威は最高潮に達しようとしている。つまり2003年に世界が懸念していた脅威は、いつでも世界に破壊をもたらせる状況にあるということだ。このことに対し今回のサミットは脅威に対する重要な意見が交わされるものと思われる。それほど今回のG7サミットは世界にたいしての重い責任を背負うことになるのだ。世界は日本の首相に対し新渡戸稲造以来の快挙を願っている。我々日本人はこの流れを冷静に見守るほかないが、このような状況下での、マスコミを巻き込む芸能人の無責任な行動は厳に慎んでほしいと思っている。