今日は好日Vol.2
2022年 11月7日 人生は探査機
探査機といえば、2年前にも探査機はやぶさ2の快挙が伝えられたばかりだが、その前の探査機はやぶさの活躍はまるで機械に人格でもあるかのような感動を我々に与えてくれた。 さて探査機といえば、その成り立ちには、はっきりした目的がある。いずれも人間が直接確認できないほど過酷な状況に、あえて送り込まれることを目的としている。 つまり探査機を擬人化してとらえると、探査機にはその誕生からすでに困難な運命が決定づけられていて、その活動は探査機が目的の達成に近づけば近づくほど困難さは増してくるものなのだ。 ではこのことを人間である自分のことに置き換えるとどうだろうか、自分が目の当たりにする驚くべき困難な状況も、最初からその困難に出会うためだったとしたらどうだろう。むしろ困難とは起こってしかるべきイベントということになる。いわゆるこのような宿命をカルマと呼ぶのだとすれば、カルマを否定することは自分の存在を否定することと同じことではないだろうか。 このようなことを受け入れて、あらためて我々が探査機はやぶさに感動した理由を考えると、幾多の困難に会いながらも最後まで探査を放棄しなかったことではないだろうか。探査機は自分の宿命を不平も言わず受け入れて、暗闇の中を飛びつづけた、電池が切れるまでその使命は終わらない。