2022年 いろはにほへと
戦前の子供が言葉を覚える時はこのいろは歌を使っていたそうですが、誰の作った歌かは、はっきりしないそうです。仏教の経典から来たという説もあり、色(しき)の儚さを謳っているところは、お経のようにも思えます。
ところで、昔から日本ではこのような無常感の漂う詩を子供が覚えなければならないことだとして教育に使われてきたのだと思いますが、現代のように人の死を子供に教えるのは残酷すぎるというような発想が、当時の日本人には無かったのでしょうか、事実から見ると微塵もなかったようです。いやあったにしても人の死と向き合うことが、真っ先に覚えるべき大切なことだ、とされていたのではないでしょうか。
すべての生き物は例外なく生きては死ぬ現世で繋がっています。そのことを味わえるのは、その体が消え去るまでの一時のことで、だからこそ愛おしい存在です。命の輝きが命を照らすことになります、私は自分の命を輝かせることが、周りを照らすことになると信じています。