新日本を護るために
2024年 11月18日 激変する世界情勢
アメリカ大統領選後、世界の動きはめまぐるしい。昨日はウクライナの首都キーウを中心にウクライナ全土に渡るロシア軍による長距離ミサイル攻撃があったと報道された。映像では赤ん坊用ベッドなどが映し出され、ウクライナの家庭が攻撃の巻き添えになったことを伝えていた。とうとうロシアも非道な都市攻撃を始めたかと憤りが込み上げてきたが、冷静に報道の内容を見れば、着弾したミサイルは、ウクライナ全土に及ぶ144箇所の発電所など、その目標はほぼ生活インフラが主な攻撃目標だったという。そしてこの攻撃がこれまでのロシア軍によるミサイル攻撃では最大なのだそうだ。しかもよくよく聞けば、攻撃の規模はミサイル120発、無人機90機で144箇所の攻撃目標を攻撃したという、つまり、目標に対して平均約1.5発のミサイル及び無人機攻撃があったことになる。ということは、これをもって東京大空襲なみの市民攻撃を目論んだとは言い難い。残念ながらこの攻撃によりウクライナ人9名の尊い命が失われてしまったが、今後も戦争を継続させるということは、これからもこのような悲劇が繰り返されるというこになる。
とはいえ、次期アメリカ大統領が決定し戦争もようやく解決の方向に動き出したと思った矢先、何故ロシア軍はこのような市民を巻き添えにしかねない暴挙に及んだのだろうか。マスコミのコメンテーターによれば、これはロシアが停戦交渉を有利に進めたいからだという意見や、そもそもロシアには停戦をする意思がないというコメントを上げる人もいる。どっちみちロシアが悪いという論調なのだが、果たしてそうだろうか。
実はこのような攻撃を受ける前から、ウクライナはアメリカに長距離ミサイルの提供を要請していた。これに対しアメリカの回答は分からないが、もしこのような要求が飲まれていたとしたらどうだろうか、またそれ以前からウクライナ軍の長距離ドローン攻撃が頻発していたことも報道されていたが、このことの報復がこの攻撃だったとも受け取れる。とにもかくにも戦争はいかなる時も何の罪もない市民を巻き込むことになることは間違いない。そうだとすれば何故ロシアはこれほど報復に拘るのかと考えれば、その理由は核抑止という考え方に行着く。というのも、このような容赦のない報復攻撃を前提にしていなければ、核抑止はその前提が崩れるからだ。つまり、核抑止は安上がりな防衛手段ではないのである。
因みに、長距離ミサイル攻撃のメリットを考えれば、兵士を戦場に送らなくてもお金さえあれば、いつまでも戦争が継続できることだろう。もっと言えばこの場合は、戦略的目的がなくても相手国の恨みを煽り、標的となる自国民さえ残っていれば戦争は成り立ってしまうのである。
酷いことを言うようだが、ウクライナはクルスクに侵攻した段階でこの戦争の目的を自ら放棄してしまった。要するにそれほどの戦力があるなら、ウクライナは何故、ドネツク州の自国領土奪還に向かわなかったのかということになる。こんなことは他国の人間が口を挟むものではない、とおもわれるかもしれない。がしかし、時を同じくして日本の外務大臣がかの地を訪れ戦争支援継続を約束したという。ところがこの資金は間違いなく日本国民の大切な税金なのである。このような暴挙が、目の前で起こっていても平和主義を掲げる野党はまるで関心がないようだ。そんなことより、帳簿の不記載の方が、よほど重要に思われているのだろうか。要するに日本は直接戦地へ軍隊を送っていないにしても、長距離ミサイルを購入できる資金提供を約束すれば、ウクライナの戦争は継続され、今後も罪のない市民の犠牲はさらに増えることになるのである。
因みにかつて日本の同盟国だったドイツの首相は、早々とプーチン大統領とコンタクトを取っている。国民の事を考えれば自分の保身よりもまず、国民の命を考えるほうが当然ではないだろうか。以前の記事に私は政府を犬に例えているとも受け取られかねない表現があった。改めて振り返れば訓練された犬が赤信号を渡ったり、飼い主を危険な道に誘導するような事件を聞いたことがない。また、飼い主が突然熊に襲われた時など、なかには逃げ出す犬がいたにしても、熊の側について飼い主に襲い掛かってくる犬の話など聞いたこともない、犬には失礼な表現があったことをお詫びします。