令和 あくび指南
2024年 1月9日 様々な受賞
昨日はジブリの「君はどう生きるか」がゴールデングローブ賞を受賞したという嬉しい知らせが届いた。このことで2次元世界のアニメがこれからますます社会的存在感を増していくことになるのは喜ばしい。
ところで昨年ドバイで開催されたCOP28において日本は化石賞というあまり有難くない賞を受賞している。これは2050年までに温暖化ガス排出0を目指すという世界的取り組みに対し、日本の取り組み内容が逆向きであるとの評価を受けたものだ。じつはこの賞を日本は4年連続で受賞している。とはいえ緑豊かな我が国に対しこのような評価は如何なものかと首をひねるのだ。
今回200カ国が参加するこの会議において日本がこの賞を受賞した理由は、火力発電の燃料を新しいバイオ混合燃料にする取り組みによる。どのようなことかといえば、おおざっぱには従来の石炭燃料にアンモニアや水素などを混合し燃焼させることで、燃焼効率を上げる取り組みなのだが、効率を上げるとはいえ、やはり燃料に石炭を使うといところが受け入れられなかったのだろう。会議ではこのような取り組みよりも風力や太陽光発電を推進したいようだが、問題はこの発電が地球環境にとって果たして本当にクリーンなのかという問題だ。確かに何れの発電も発電中は化石燃料を使うことは全くない。ところが風力や太陽光は人間の都合に合わせて電力を加減することが出来ないので、安定した電力供給をするためには電力をどこかに貯めておく必要があるのだがその際使われるバッテリーに多くの問題が潜んでいる。
例えば使用されるバッテリーに火災が発生した場合や使用期限が切れて廃棄される場合の環境汚染は2酸化炭素の温暖化効果どころではない、安全で環境に易しいバッテリーが世に出るためには、トヨタが開発するような革新的な技術が必要になる。そのため、しばらくの間は時間が必要になるだろう。またそもそも太陽光パネルにしてもその生産には莫大な電力が必要になり、その為の電力をある国は多量の石炭火力で賄っているそうだ。つまり製造から廃棄までの流れを考えれば,日本の提唱するバイオ燃料は、果たして一方的に環境に悪いという評価が出来るのか疑問でなのある。
とはいえ現在200カ国以上が参加するCOP28は世界のエネルギー動向を決めている。当面この動きに変化はないだろう、つまり経済の動きもこれに合わせて動いているため日本単独で物事を進めることは出来ない、しかもこの会議の議長を産油国が仕切っているのだからなおさらだ。因みにこの脱炭素化にはいまだに多くの見解がある。日本でも、一部の科学者にはこの温暖化ガスについて懐疑的な意見をお持ちの方も多いのだ。私も以前は産業革命以降、地球の気温上昇をデータで見て二酸化炭素の増加と気温上昇は関連性があると思い込んでいた。ところがそのようなデータは、たかだか200年間ほどの気温についてのデータでしかないのだ。
一般的に地球が寒くなったり熱くなったりしていることは、氷河期と言うものがあったということで知られている。そのような研究によるとこの氷河期は過去5回ほどあったらしい。では氷河期とはどのような定義なのかといえば、地球上に氷の大陸があることを言うのだそうだ。つまり北極や南極に氷がある時代を氷河期と言う。そしてこの氷河期の推移で言えば現在は4500年前から始まった氷河期第4紀の氷期で、むしろこれからも氷期は続くのだそうだ。一方恐竜のような超大型の生き物が生息していた時代は間氷期と言って地球の氷は全て溶けて熱々の状態なのである。そんな時代が1億7千年以上続いていたというのだから、地球はあれほどでかい生命を長きにわたって支えていたということだ。それに引き換え誕生したばかりの人類はすでに引き際の心配をしなければならないとは実に嘆かわしい。
ところで二酸化炭素は生命にとってそれほど悪なのかといえば、そうとも言えない例えば生命の大爆発と言われるほど多様な生命が誕生したカンブリア紀の炭素濃度は現在の300倍あったとされている。
ここまでくると二酸化炭素削減とは何を意味するのか解らなくなってくる。はたして世界中から脱炭素化と言って話し合いをしているのは何のためなのか、それは多様な生命が安定して暮らせる環境をこれからも維持するためではないのか。
恐ろしいことに、この脱炭素化を進める人たちは、現在各国が補助金を出してエネルギーコストを維持していることにも不満らしいのだ。そんなことをしているから世界中の脱炭素化が進まないんだと言っている。この人たちには、現実の寒さと暖房費がかさむことの恐怖がどれほど厳しいものか共感できないのだ。
そんな吊し上げに合う日本だが、日本はこれから、これらのエネルギー問題にも世界のスタンダードとなる革新的な技術を世界に提供することになるだろう。今のところ、その技術が世に出るまでにはもう少しの時間が必要になる、その時が来れば、日本は脱炭素化とは逆向きの取り組みをしているように映るかもしれないが、すでに彼らの未来に綻びが見え始めている、そのような取り組みに流されてしまうのは日本人の価値を下げるようなものだ。いずれはCVCCのような画期的な技術が世界のエネルギー問題を変えてくれることになると私は信じている。