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令和 あくび指南

2024年5月6日gallery,ようこそ

2024年 1月12日 政教分離と信教の自由

いずれも憲法に記載されたとても大切な条文なのだが、現実世界においては時として大きな摩擦を生むことがある。例えば政治と宗教団体とのつながりなど先の国会でも問題にされていたが、現在の憲法では宗教団体が政治に参加することは禁じられていない。禁じているのは行政の段階で特定の宗教に配慮があってはならないということだ。

ただしこの話をここで区切ってしまうと混乱は収まらない、実はここから先の解釈がこの問題を難しくしているからだ。というのも近頃の国会でやり玉に挙げられた宗教団体は宗教活動に問題があったのではなく、献金の方法に社会的に受け入れられない行動があったということなのだ。とはいえこの制裁は宗教団体の存続にまで及んだことから、この判断も法律による制裁というよりも社会通念にかんがみての判断という色合いが強い。

このようにもし世の中に鰯の頭を拝む宗教があるとすれば、行政が鰯の頭を拝むことやそれを推奨する行為は禁じられる。ところが、もしこのことが宗教を離れても健康に良い影響を与えるということが証明されればどうだろうか、宗教行為に通じるからという理由でこれを禁じてしまえば、逆にその行為が国民の健康を奪う行為になるのではないだろうか。

話は変わるが、先ごろ自衛隊幹部が1月9日に靖国神社の参拝をしたというニュースが流れた。ここで問題になるのが、自衛官という立場が政教分離に反するのではないかという問題だ。因みに靖国神社は宗教の定義からするとかなり難しい解釈が必要になる。そもそも神道には教義というものがない、またそこに祀られる神というのも靖国神社に祀られる神は天津神や国津神と言われる特定の神のことではない。要するにここに祀られている神とは明治以降お国のために命を捧げられた英霊のことなのだ。つまり今回自衛官の参拝の目的は日航機事故で亡くなった海上保安庁職員に対する慰霊だったとすれば、これほど理にかなった場所はないと思える。

因みに報道によると事故があった日に海上保安庁の職員は被災地までの物資を運ぶため、この日3度目の往復をしていたそうだ。お国のためとはいえ相当過酷な状況での事故だったと言える。事故についての詳細はこれから明らかになってくると思うが、昨年も自衛隊員がヘリコプター事故により多数の方が殉職されている、このような経緯もあり自衛隊の方々はこの神社の英霊に、すがる思いで現在も被災地で活動する隊員たちの無事を祈っていたのではないだろうか。

つまりこの神社に参拝された自衛隊の方々は、宗教行為に及んだというよりは社会通念上行われている哀悼の意を表すために、特定の神仏を祀る場をさけて国の英霊を祀るこの神社を参拝したのではないかと思う。

改めて国を護るために殉職された英霊の安らかなることを祈ります。

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Posted by makotoazuma