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2023年 日本を護るために

2024年9月6日gallery,ようこそ,今日のできごと

2024年 7月9日 ゆでガエル

小さな環境の変化に気が付かなければ、いずれ命を失ってしまう。あるいは周りはその危険性に気づいてはいるが、本人はその危険性に気づかずに死んでしまうという何とも恐ろしい例えだ。とはいえこれは稀な話かといえば、どこにでも転がっている話で、日本の状況はこうあってはならないと思うのだが、最近、日本の湯加減がだいぶ上がっているように感じるのは私だけだろうか。

因みに先ほど、インドのモディ首相がモスクワを訪れ大統領と非公式ではあるが会談を持ったという。おりしもNATOの会議が開催される中での訪問で、このことの意味はインドは軍事的に中立であることをアピールしているのかもしれない。とはいえ、私の印象ではつい先ごろインドの空軍機が日本を訪れ、話題になっていたばかりと思っていたが、国際情勢とはこれほどのスピードで動くものらしい。そうはいってもいくら中立だからと言えパワーバランスを見誤れば、このような外交は逆に立場を危うくする可能性もある。それにもかかわらづ世界一の人命を預かるインドの首相はロシア訪問の決断をしたのだ。このあとモディ首相の予定はウクライナを訪れ平和の使者という立場をアピールするそうだが、平和外交というのはこれほど高度な柔軟性を求められる仕事なのだ。

因みにこのところハンガリーに続きインドと各国要人のロシア訪問が話題になっている。もちろん表向きは、停戦の呼びかけということになっているが、一般人の感覚ではこのような時期の訪問は次の世界情勢を睨んでのことではないかと勘繰ってしまう。つまり、自国経済をどのように導くかと考えれば、そのためにはエネルギーの確保が必須で、このことを真っ先に考えることがリーダーには求められる資質になるからだろう。つまりインドはエネルギーを持たないNATOに従うよりも背に腹は代えられないという選択をしたということなのだろう。さてインドがブリックスでの存在感をアピールしているということは、我々に今後の経済はどの様な方向に動くのかを示している。このことによりインドが米ドル依存を縮小させる可能性も考えられるのだ。

ところでこのことに関連して私がもっとも心配するのは、現在、中国経済のように西側とも密接な関係にある国が、ドル建てによる債務不履行を起こした場合である。この場合ペトロダラーが顕在であったときは、エネルギー資源を持たない中国はドルの損失が起これば、即座にエネルギー危機に至ってしまい、このことは国の存亡にも関わる危機を招くことになる。ところが、原油を自国通貨の元で取引できるようになった現在の中国は、ドル建ての債務不履行は中国経済にとってどれほどのダメージになるのだろうか。逆に一方的にダメージを食らうことになるのはアメリカの金融機関のように思えてならない。

そうなれば、このような危機は日本にとって他がんの火事で済まないことは誰でも予想がつくことだろう。因みに以前から日本の国債は1千兆円を超える残高になっているが、その半分ほどは海外の債券として保有している。つまり、円安の環境でこれを売却すれば相当な為替差益が生まれることになるのだが、逆にドルが暴落すればその穴は損失となって帰ってくる。このような関係であれば日本は経済的なリスク分散のため、同じ経済圏だけに留まることは極力避けた方が良いのではないだろうか。要するに日本が経済的にも自立することがドルの価値を維持することに繋がると思うのだがいかがだろうか。

話しは変わるが今朝の経済番組で日本の中古車人気がEV全盛期の今でも世界中で続いているというニュースを目にした。驚いたのはその輸出先で、その筆頭がアラブ首長国連邦、次がなんと政府が経済制裁を続けるロシアだそうだ。このことが何を示しているのかと言えば、これらの国の気候は極端に暑い国と寒い国で、しかも国内では役目を負えた中古車の人気が衰えないということで、このことを言い換えれば、日本車は幅広い環境への適応力と製品の耐久性が、世界中で根強い人気となっているといえるだろう。つまりこれまでの地道な企業努力がこの結果をもたらしているということなのだ。

そしてこれこそが本当の信頼というもので、どこそこの検査基準をクリアーしたから信頼できるというのではなく、実際の利用者が身をもって体験した信頼性に基づいているということになる。

何を言いたいかといえば、日本円の信頼は政府の保有する借金の有り無しに関わらず、このような日本企業の弛まぬ努力によって築き上げられた信頼であるということだ。これほど頼もしい国民の努力を、政府の危機意識の欠如からゆでガエルにしてはならない。