2023年 賢者の憂鬱
昨晩,坂本龍一氏の訃報が飛び込んできた。ほんの少し前に氏に関する記事を書いたばかりで、正直、今も私は呆然としている。いずれにしても氏が、世界を魅了しつづけるアーティストとして不動の足跡を残されたことは間違いない。一度そのメロディーを耳 ...
2023年 修羅の木
この絵もそうしようと思ってこうなったのではなくて、このように見えたのでこうなったという極めて受動的な作品です。とかく創作活動といえば、自分の熱意をキャンバスにいかに定着させるかという行為のように思われます。私も公募展に作品に出品して名 ...
2023年 神話
さて何の神話か、今の私には全くわからない、ただいずれ分かることだという強い思いがある。今のところ私にとって絵を描くことはトイレで用を足すのと変わらない、気楽なものだと思っている。ところが、これで何かしらの結果を求めなければならない行為 ...
2023年 肖像
先日新美の巨人というTV番組でエゴンシーレの特集を視聴した。20なん年前に訪れたバルセロナのピカソ美術館を思い出す。あの生々しい色彩や、あの線描、構成力はやはり天才というしかない。
久しぶりに絵画に対する情熱が沸き上がって ...
2023年 巣穴の引っ越し
以前も同じタイトルの記事を書いたことがある。たしかエゾリスの親子がTV番組で特集されていて、ちょうど巣穴の引っ越しをしている場面だった。番組ではエゾリスの親子は、外敵から身を守るために定期的に巣穴を変えるのだそうだ。そこで木の幹に巣穴 ...
2023年 今夜もホットペッパーJAZZ
ジャズのライブは雑音がよく似合う、掛け声や拍手以外にも、食器のぶつかる音や話し声など全く演奏に関係のない音が、その場の空気感まで伝えてくる。時にはウッドベースなのか、奏者の鼻歌なのかそんな音まで聞こえてくる、つまりJAZZはノリがすべ ...
2023年 種まきの季節と平和の大地
北海道もやっと春めいてきた。きっと日本の農家もこれからますます忙しい季節になると思う。朝の経済番組でも日本の農産物の輸出量がどんどん増えているそうだ。
これが円安の影響で日本の農産物が売れやすくなっているのかといえば、そう ...
2023年 夜の宴
何を騒いでいるのか分からないが楽しい時がある、あるいは楽しくもないのに楽しいそぶりをしなければならない時がある。自分の意に沿わない宴は、私にとって我慢ならない苦痛だった。
とはいえそんな苦痛も今思えば貴重な思い出だった。き ...
2023年 冠水と街の記憶
自分の記憶には冠水の記憶はない、ところが私の細胞には、そんなこともリアルな感触として残っているように感じることがある。心理学の世界では肉体を超えて、深層心理は無意識の世界と繋がっているといわれるが、そんなことがリアルな感覚として感じる ...
2023年 系譜
過去 現在 未来 過去は現在と明らかに繋がっている。また未来は必ず現在を起点として始まる。
時間という概念の世界には、当たり前のようだが現在が欠かせない。ところがこの現在というのが問題で現在は誰しも実体として認識はできるが ...
2023年 宇宙の記憶
私はすべての実態がここにあると思っている。それはあらゆる経験、あらゆる事象、また生命としての思考や感情の変化なども含めこの蓄積こそがこの世のすべてだと思っている。ゆえにその記憶には何の優劣もなく、ただ一つの存在に収斂していく。 ...
2023年 和歌 日照
「日が照らす 波風騒ぐ磯浜に 心の温(ぬく)む ありがたさを知る」
和歌には日本の心が詰まっている、とくに万葉集からは当時の人々がどんな思いで暮らしていたのか思いをはせる ...
2023年 心の旅
夜空といえば一番思い出すのが、何故か銭湯の帰り道だ特に冬の夜空には巨大なオリオン座が良く目についた。
中でもベルトの当たる三ツ星と、赤いベテルギウスは50年ほど昔の記憶にもかかわらずハッキリ記憶に残っている。銭湯から家まで ...
2023年 とある雪の街
冬の北海道は切ない、雪が続くといつまでも雪かきが終わらないからだ。特に高齢者にとっては厳しい季節と言える。
うっかりすると家の玄関を雪が塞いで、外に出ることさえ困難になってしまう。困ったことにこれは北海道だけのことではなく ...
2022年 尖った翼
一面の銀世界
静寂で混じりけのないその世界には何者をも寄せ付けない厳しさがある
その白き世界は純粋で震えて身を寄せ合うもののことなど意に介すことはない
そんなことは血の通 ...