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2023年 日本を護るために

2024年5月1日gallery,ようこそ

2024年 2月18日 異次元の混迷

今朝もうっかりジャーナリズムバラエティーを見てしまった。政府が少子化対策の原資を保険料の増額で賄おうということに対しての意見が交わされていた。私の受けっとった印象は政治家が平気で所得隠しをしているにもかかわらず増税などけしからんと言った論調だった。

こんなことを言われてしまえば、今の政府はぐうの音も出ないだろう。だからと言って何をどのようにすれば、この問題は解決されるのかという結論は見えてこない、もちろんコメンテーターという立場でそのようなことを語るのは出過ぎた話なのだろう。

ところで政府が保険料の値上げに言及するのは、少子化対策の予算が2028年度までに3兆6千億円見込まれ、これを1年にするとなんと約1兆円足りないのだそうだ。昔、馴染みのすし屋がいつも、こんな感じの会計をしてくれていた。会計になると一応色々計算してくれているようなのだが、たいがいきりの良いところで決まった勘定を出してくる。こうなるとこちらも懐具合を気にせず安心して飲み食いできるので、ややこしいことを言われるよりかえって都合がいいのだ。ところが今聞く1兆円足りないという予算の数字は、前にも聞いたばかりの防衛費の勘定と全く同じではないか。海外の支援には何の躊躇もなく支出されるのに、もっとも肝心な国民への支出には財源をハッキリしなければならないらしい。

番組ではこれに対する対応として可処分所得を増やすことを提唱していたが、これを解決するためには企業収益をもっと上げるべきだと言っていた。それでは可処分所得増やす為に減税でも進めるのかと思ったが、そうでは無くもっと控えめに、これ以上保険料は上げない方が良いという説明だった。ちなみにこのことに関連して日本は個人のGDPが低迷していることも触れられていたが、私はこれに関して同じ不満を持っている、むしろ問題の本質がここにあるとさえ思っているのだ。つまり個人の可処分所得が海外に比べて日本は異常に低いため人口増加を支える、婚姻が減る傾向にあるのだ。

先日政府が日本のGDPがドイツに抜かれて4位に転落したという発表をした。とはいえ個人のGDPで見ると日本はドイツにとっくの昔に抜かれているのだ。私はこの原因こそ日本人の可処分所得の低さに繋がっていると思っている。ではいつごろからこのような傾向が見られたかと言うと、その転機は2000年あたりに起こっている、ここでドイツと日本の明暗がはっきり分かれてくるのだ。

ではなぜそのような現象が起こってしまった背景にはどのようなことがあるのか。私はこの原因になったのが新自由主義に基ずく構造改革ではなかったのかと思っている。要は経済を官から民に移行させ自由な経済競争原理に委ねるという発想だ。ここで最も象徴的に扱われてたのが郵政民営化だろう、確かこれをなくすることで政治の腐敗すら止めることが出来るのではなかっただろうか。ところが改革はこればかりではなかった。この時一斉に様々な政策が同時進行で行われ規制緩和が進んだ。

例えば労働者派遣法改正や道路公団の見直しなど政府の力を弱め民間の自由競争を促進するという方針だ。そして政府の規制を外し自由競争が始まれば、当然国内だけの競争では収まらない、その結果が招いたのは、ほとんどの優良企業が海外資本の傘下になってしまったという事実だろう。

だからと言って海外資本を入れるなとか、競争は悪だというつもりはない、なにごとも程度が必要なのではないかと思っている。例えば現在日本の不動産が、ものすごい勢いで外国勢に買われている。ところが現在の法律ではこの事態に毅然として対抗できる法律は無いのだ。一度外国人の手に渡ってしまえば、たとえ警察であっても無闇にその敷地内に立ち入ることは出来ないのだ。これでは敷地内で一体何が行われているのか、日本人が確認することは出来ない。このような懸念があるため、私は海外の法人や個人が日本の土地を取得した場合は、国防の観点からも、その土地の使用目的や土壌の汚染など周辺に与える影響も考慮する必要があり、また勝手な売買によって所有者が特定できなくならないように、勝手な売買禁止するための法律や、毎年所有者の身分を確認する必要があるのではないかと思っている。当然有事法制にも関わることなので、このような法整備は国として定めるべきだろう。

つまり何を言いたいのかといえば、経済に自由競争を持ち込むにしても政府としてのグリップがなければ国として国民の生活を護ることは出来ないということだ。このように小さな政府を目指せば、財政の負担が減るという考えは間違っているという結論に至ってしまう。結局小さな政府を目指したつもりが、優良企業は海外に逃げ去り、政府の予算は減るどころか史上最高額を更新している。

私は国民が、早くこの間違いに気付くことが、少子化を止めるための唯一の選択だと思っている。

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Posted by makotoazuma