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2023年 日本を護るために

2024年5月1日gallery,ようこそ

2024年 1月20日 悲しいデータ

昨晩ゾンビ企業の急増という帝国データバンクによるショッキングなタイトルの記事を読んだ。最初はずいぶん失礼なタイトルの記事だと思っていたが、ここで取り上げられている危機が顕在化してくると、やはり大変な事態になりかねないと思い記事にしてみようと思った。

最初に私が腹立たしく思ったゾンビ企業という言い回しは国際決済期間のBISの基準による言い回しなのだそうだ。その基準とは営業の利益と保有資産からの利益を足したものを借金の利息で割る、すると借金の利息が利益を上回れば答えは1未満になる。こうして求められた数字が1未満のまま3年経過するとゾンビ企業という認定を受けるそうだ。しかもこの対象は設立から10年以上の企業というのだから社会的にもそこそこの認知がされている企業ということだ。

さてこの記事には“ゾンビ化”が進んだ要因のひとつに、実質無利子・無担保のゼロゼロ融資が挙げられる。というくだりの文章がある、

ゼロゼロ融資とはコロナ化で商売に影響が出た企業に対し政府が行った融資制度だ。この文章を素直に読むと企業のゾンビ化が増えたのはこのような無謀な融資を行ったせいだとも受け取れるのだが、私の誤解だろうか。さてこのような導入の文章から147万件の企業データを有する帝国データバンクは、そのデータから過剰債務や超過債務に陥っている企業についても分析を進めている。

ではこの状況に対しどのような政策が最良の答えとなるのかということには言及されていない。私がこの文章から受け取ったのは融資が生命維持装置のように無理な延命措置になっているのではという印象しか残っていない。とはいえ挙げられたデータを眺めてみると、職種別にゾンビ化の違いがあることに気づかされる、例えばゾンビ化が最も多い職種は小売りやサービス業でその次に運輸通信と続いていく。

さてこれらの業種に共通する特徴をみれば、これらに該当する企業はすべて国内需要が収益のほとんどを示す企業ではないだろうか、反対に影響が最も低い企業は製造業というデータになっている。これについて言えば単純に円が国内で正常に循環すれば解決される問題で、GDPが未だに世界の上位にあることからも、これを誤魔化すことは出来ない。さてこの記事が示唆するところは、こればかりではないこのゾンビ化という要因には自己資本比率の問題も多く関係してくる。私はここには景気を停滞させる要因の一つとして、以前から問題になっている企業の内部留保という問題も関わっているのではないかと考えている。

というのも日本の高度経済成長を支えていた資金的要因に不動産神話というものがあった。これにより企業は資産として不動産を取得していれば、自ずとその価値は上昇するものだという信仰にも似た思い込みがあったのだ。つまり土地さえあれば過剰債務だとか債務超過などの心配をしなくとも銀行からの融資を受けれた為、利益を現金などで保有する必要がなかったのだ。その分人件費や設備投資を考えた方が企業にとってよほど賢い選択だったと言える。繰り返しになるが金利の上昇というのは政府の市場介入ということで、健全な市場経済を示すものではない。健全な市場経済を望むのであれば、社会にお金が循環するためのモチベーションを提供することだ。

話を戻すと政府のゼロゼロ融資によって市場にはすでに43兆円の資金が投入されている。この取り組みというのは3年間は返済利息が免除され、期間が過ぎれば利息が発生してしまうのだが、恐ろしいことにこの記事のデータは2022年のデータをもとに書かれた記事なのである。もしここで一斉に金利が上がるようなことがあればこれらの企業はどうなるのだろうか、日本は実に恐ろしい状況にある。

とはいえ、一部のエコノミストからすれば、このような収益の上がらない企業は淘汰されてしかるべきだという意見もある。果たしてそれは正論なのか、私は企業というものも立派な社会インフラだと考えている。要するにこれらの企業を失うことは社会的にどれだけの損失になるのかということだ。データとしては分かりずらいが、小規模な企業ほど地域に対し及ぼす影響力は大きい。近年地域の行事が祭祀も含め成立しないというのはこのような影響も少なくないだろう。私などは床屋が店を閉めるというだけで大変な苦痛を感じている。

つまりゾンビと言われる企業こそが日本の地域や伝統の文化を繋いできたのではないだろうか、私は国防とはこのようなことではないかと思っている。つまり、ミサイルが国を護るのではなく国を護ろうとする思いが国を護るのである。日本国民の納めた税金は日本国民の命を護るために使われるべきではないだろうか。

このような意味で今回起きた震災では多数の方が被災されている、報道によれば被災された多くの方が今後の生活に皆不安を抱えて過ごされているそうだ。その為にも一刻も早く交通インフラを復旧させ被災者の生命を守ることが国としての最大の責務であり、すべての国民皆がなによりも望むことだろう。因みにゾンビ企業が最も多く記録されたのは2011年の震災の年だそうだ。

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Posted by makotoazuma