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2024年 3月20日 一本の矢

昨日日銀の金融政策決定会合の発表により2013年より続いたアベノミクス3本の矢による経済成長戦理悪は終焉を迎えた。因みに3ん本の矢とは、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略だ。このうち日銀が支えてきたのは大胆な金融政策の部分になる。そもそもこれら3本の矢を同時に束ねることで、強固で持続可能な経済成長が見込めるという考え方だったのだが、残りの2本の矢についてはすでに見失ってしまった感がある。

とは言え最終的にアベノミクスの効果を現在の経済指標で評価すれば、株価は史上最高値を付け、今年の春闘では各業界ですでにベースアップの満額回答を得ているという。この数字を受けて日銀総裁が日銀の使命は終わったと判断されても無理な話ではない。まずは世界各国の中央銀行が利上げに向かう中、それに反してたった一国のみで金融緩和政策を続けられてきたことは、よほどの覚悟を強いることだったと思う、このことに対し改めて国民は感謝する必要があるのではないかと思っている。

とはいえ金融緩和が終わったということは、これまでの金融政策が変わってしまったということも国民は踏まえておく必要があるだろう。私は今回の金融政策の見直しがマイナス金利の廃止ぐらいなら致し方ないことだと思っていたが、YCCまで撤廃となると、かなり国民に対する影響が出てくる。一般的に言われている国民への影響は金利の上昇の為、住宅ローンなどの金利が上がるということなのだが、そればかりではない。このことは国の政策に対する財源に大きな影響をもたらしてくる、というのもこれまで様々な場面で、国の経済政策が議論されてきたが、これには大きく分けて積極財政と緊縮財政という2つの考え方がある。今回のYCC撤廃は積極財政にポジションを取る考え方に厳しい影響を与えることになるのではないだろうか。というのもこれまで積極財政推進派が財政支出の主な原資に考えていたのが国債だからである。

これとYCCがどのように関わるかといえば、YCCの撤廃ということは国債の金利動向には日銀は積極的に介入せずほぼ市場の動向で決まることになる。要するに人気のない債券は、人気と均衡がとれるまで債権の価格は下がり、国債を発行する場合も人気と折り合いがつくまで金利を上げなければ、だれも買ってくれないということになる。

このような理由のために、これから国債の購入をする側の立場に立てば、国債購入はこれらのリスクも含めて充分考慮しなければならなず、その分国債発行に掛かるコストは金利も含め相当増える可能性が出てくる。考えすぎかもしれないが、これにより予算に対する財源の確保には、さらに厳しい要求が出てくるのではないだろうか。そのためこのような厳しい財政環境にあっては、なおさら予算の妥当性や適切な徴税制度が求められるはずだ。これからは2本の矢だけで戦わなければならない。

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Posted by makotoazuma