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2024年 3月26日 食料供給困難事態?

明日の27日に衆議院において食料供給困難事態対策法案という耳慣れない法案が審議される。この法案について生産者からいろいろ心配の声が上がっているようだ。因みにこの法案の中身について、ざっくりいえばこれは農業基本法の緊急事態版ともいえる。これに対して生産者が持つ最も大きな不安というのは、食料供給困難事態と認定された場合、政府による対策本部が設けられ、これにより生産者に対し食料増産等の指導が入るという、しかもこれに反した農家には罰則が設けられているのだそうだ。

この問題に対しうむ農園さんの動画によると、いきなり農家に増産を依頼されても、ほとんどの農家はそれに対応することが出来ないというものだ。なるほど農業には年に何度も収穫できる作物もあれば、そうもいかない作物もある。問題はそのようなことを無理に行えば必ず農業の基盤となる土壌に悪影響を与えてしまうからだ。そのようなことを農家が強制されては大変だというのがこの動画の主張になる。確かにあの奇跡のリンゴという映画には土壌改良に10年の時間が掛かり、その命掛けの努力によって奇跡のリンゴが実ったという映画だった。

では、このような事態に対し生産者に無理のない対応は可能だろうか。それにはまず、農作物は工業製品のように、緊急事態に応じて即座に増産することは難しいということを共有する必要がある。というのも農産物は直に人の口に入るものであり、その安全性を考慮することがなによりも優先されることだからだ。

そうだとすれば農作物に関しては供給困難に至ってからの対応ではなく、普段から食料供給に支障をきたさない余裕を持った生産量を生産目標に掲げるしかない。そうした場合当然、作物の生産過剰になるはずでその分はストックに回すことしかない。因みにこのような取り組みは、嘗ての米作においてこのような生産体制を維持してきたはずなのである。しかしながらこれには、まずいコメをストックしなければならないという問題点もあった。

とはいえそのような環境から30年以上が経過し現在の作物の保存技術には目覚ましいものがある。例えば北海道で生産される有名なじゃが芋は、収穫してすぐに出荷されるのではなく、わざわざ冬季保存され、その味は見事に変化する。このように保存が作物の味を下げ、その価値を下げるというのは、過去の感覚と言わざる負えない、現在では保存は、むしろその価値を押し上げる可能性も十分ある。例えば現在の美食家にとってワインはもとより肉やマグロを熟成させることが、その味を際立たせる方法として常識となっている。

とはいえ、そもそもこのような事態に至らない方法を考えることの方が先決ではないのだろうか。つまり政府は周辺国との外交努力を、このような食料生産者や流通流通業者に問う前にしているのかどうか疑問に思える。例えば現在の世界情勢を見れば南シナ海においてフィリピンと中国は一食触発の状態にある。その結果この海域の覇権を中国に握られてしまえば、今の日本は食量ばかりではなく、その生産に必要不可欠なエネルギーをも失ってしまうのだ。このことに現在の憲法は対応できず無理やり自衛隊にこの対応を望めば、今よりさらに歪な憲法解釈が必要になるのではないだろうか。

現実的に考えれば今あるこのような危機を日本が乗り切るためには、直ちにロシアとの国交を戻すしかない。とはいえそんなことを言えば、お前はウクライナを見捨てるのかという意見も出ると思うが、果たしてこの選択はウクライナ国民にとって今以上の悲劇となるのだろうか、私の現在の印象ではロシアの攻撃は、今のところ自制的に感じている。そのことはロシア軍のこれまでの行動や停戦要求の内容にも表れていて、相互的な立場の報復攻撃は認められても、それはジェノサイドだと国連でも認識されていないからだ。

さて食料を国防の重要課題と政府が位置付けていることは間違いではない。とはいえ国民が戦禍に合うことは、もっと避けなければならないことだろう。そうだとすれば農家や流通通業者に対し、緊急事態の協力を望むよりも先に、政府が率先して平和外交の姿勢を示す必要があるのではないだろうか。

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Posted by makotoazuma